ポケコマがこの先生きのこるには -コマスター攻略-

ポケモンコマスターの考察・まとめ等を扱っています。運営さん、今まで本当にありがとうございました。

ポケモンコマスターという名作ゲームをサービス終了前に知ってほしい

 皆さんこんにちは。私はサービス開始初日から今日までポケモンコマスターをプレイしてきたプレイヤーの一人です。人生で一番ハマったゲームかもしれません。 

 ポケモンコマスターは現時点で全世界4000万ダウンロードを突破しています。しかし、日本でポケコマは流行っていたとはいえず、どんなゲームかよく知らない人が大半のようです。そこで、このゲームを知らない人にこれまでの出来事をざっくりと紹介する為の記事を書きました。

 

 最近ではポケモンマスターズが配信された事で名前が似ているポケコマも少しばかり話題になったようですね。「間違えてDLした!なにこれ!」とか「名前が紛らわしいからサービス終了させられた」等と言われていて知名度の低さを改めて感じさせられましたね(;^ω^)…。

 

 

 ポケコマってどんなゲーム?

 

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 ポケモンをチェスのようにコマとして操作し、お互いの陣地に設置されたゴールを目指すボードゲームだ。相手のコマに通せんぼされると通れない(すり抜ける能力を持ったコマも居る)のでバトルをして倒す事で道を空けて進むのが基本となっている。 

 バトルは各ポケモン毎に設定されたルーレットを回すことによって行われ、ダメージや色によって勝敗が判定される。単純明快なルールながらポケモン毎に多種多様な技や特性を持ち、それらによる戦略の深さが魅力。バトルには運が絡むのでどんな場面でもリスク管理は欠かせず、安定して勝つには高い判断力が必要となる。運任せで攻めていてはすぐに息切れするので勝率を上げてくれるプレートの使い時や、押し引き判断が勝負を分ける。

 

 追い詰められても最後まで勝負は分からず、何度でも逆転を狙えるので常に緊張感のある勝負が楽しめる。難しい手を通した時は非常に気持ちいいし、通されると泣ける。ポケコマの心揺さぶられる対戦に慣れると、刺激の少ないゲームには満足できなくなってくるだろう。

 

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  フィギュア造形はたいへん評判が良く、集める楽しさもある。ゲットしたコマは好きな向きから眺められる。

 

 

 何故ポケコマは流行らなかった?

 

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ポケコマ初期に強烈な印象を残したオニスズメ

 まず挙げられるのは初期環境のバランスの悪さだろう。サービス開始時に始めた多くの人がオニスズメの洗礼を浴びたのはあまりにも有名。このオニスズメはクエストで序盤から出てくるのだが、相手を飛び越える技を持っているので上手く守れないとあっさりゴールされてしまう。

 

 初期は全体的にコマのミス(ルーレットの赤い部分。技が外れるようなもの)が広く、どんなコマにも負けうるので運ゲーの印象を与えやすかったのも大きい。「運営にルーレット操作されるクソゲーです」「何回やってもミスしか出ない!」等といった確率が関わるゲームではお決まりの陰謀論レビューが溢れたように、ある程度人を選ぶゲームではある。

 

 

 あとは全体的に公式が宣伝に力を入れていなかったのが大きい。ポケコマ配信から数ヶ月後にはあのPokemon GO配信が控えていて公式はそちらに力を入れていた。たしか他のポケモンアプリと違って何故かTVCMがなかったし、ポケコマ独自のグッズが出たこともない。ポケコマのフィギュアは非常にクオリティーが高いので、エフェクトの再現は難しそうだが、実物を作って販売すれば良い宣伝になっただろうと思っている。

 

 ゲーム内での大会も時々行われたがWCSのように大々的に宣伝される事はなく、実際にやっているユーザー以外がこのゲームの情報を得る機会は本当になかった。海外展開後ならユーザー数も充分にいたのでWCSに採用して欲しかったなぁ…。例ののせいでそれどころではなかったかもしれないが。

 

 

 海外展開でユーザー激増!しかし定着に失敗してしまう

 

 2017年に入ってポケコマの海外版の配信が決定した。この当時の国内DL数は調べてもハッキリとは分からず、曖昧で申し訳ないのだが200万~300万くらいだったと思われる。しかし海外版「Pokemon Duel」配信後は僅か1ヶ月で1700万DLを突破し、爆発的にユーザーが増えた。

 日本では小ヒットくらいの規模だったポケコマは、世界では予想以上の人気を得たのだ。

 

 既存の数倍の規模がある新規ユーザーを考慮してか運営は環境の一新を考えた。そうして生まれたのがあの[EX]デオキシスである。

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ポケモンコマスター』公式サイトより

 ここでは詳細を省くが既存のデッキでは99%勝てないポケコマのゲーム性自体を否定するレベルの圧倒的性能をデオキシスデッキは持っていた。デオキシスさえ使っていれば初心者だろうと余程破綻したプレイングをしない限りは上級者(デオを使っていない場合)にも勝ててしまった。

 すぐに修正すれば良いものをよりによって2ヶ月も放置され、デオキシスに対抗可能なコマもしばらく登場しなかったので、このバランス崩壊によって既存ユーザーの多くが去った。始めたての低いレートならデオにほぼ当たらないのでまだ良いが、上達してレートが上がるとデオに蹂躙されるかデオを使うかの2択なので新規ユーザーもゲームとして疑問を持ったに違いない。

 2ヶ月経ってようやくデオに対抗可能となる調整が行われたが、それでも約半年もの間デオキシスは環境の中心であり続けたのだった。

 

 ポケコマのユーザー減少の原因は定期的に壊れ性能が追加されるバランス調整の粗さが大きな理由の一つだろう。強いコマを出さないと環境が変わらないのは確かなのだが、その調整が極端過ぎるのが運営の悪いところだった。定期的にバランス調整自体はあるのだが、下方修正はほとんど行わずに上方修正しかしない姿勢も壊れコマをいつまでものさばらせるのに一役買っていた。

 

 ポケコマを知らない人でも分かるデオキシス解説記事。

 

 デオキシスだけでなく環境の流れを詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

pokecomadankon.hatenablog.com

 

 ガチャ規制による定額制への移行

 

 近年海外ではガチャ規制が進んでいる。それに伴いオランダなど一部の国で先んじてポケコマのサービス終了が決定するなど、海外ユーザーが多いポケコマはその流れに対応せざるを得ない展開となった。

 そこでポケコマ運営は大型アップデートに向けて動き出した。動き出したはいいのだが、なんと約3ヶ月もの期間新コマを出さずにアプデ準備に注力する(普段は1ヶ月毎に出る)というフットワークの重さで人員不足を心配された。

 

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ポケモンコマスター』公式Twitterより

 

 そうして幾度かの延期を経て2019年の2月に行われたゼンリョク・アップデートではガチャが廃止され、プレイヤーパスという毎月2000円で何でも好きなコマを最大10個貰える(期間限定コマは含まれない)という形式を取るようになった。

 このアプデはガチャに比べて遥かに安く、絶対に目的のコマを手に入れられる事から従来からの課金者には好評だった。しかし、無課金者からは新コマの入手が難しくなった事と、課金限定コマが登場した事などから不評だった。全員が手に入れられる報酬コマの実装など無課金にも恩恵がない訳ではなかったのだが、明確な差が生まれやすくなった面はある。

 

 7月26日。サービス終了が告知された

 

 ポケコマは事ある毎にサービス終了説が出るのがお約束となっていたが、その流れに負けず3年以上続いてきた。ゼンリョクアプデ後はアクティブも一時的に回復し、環境を見た感じプレイヤーパスの売り上げも悪くないように見え、正直なところ私はまだまだ安心だろうと油断していた。

 終了の原因はガチャ廃止によって客単価が下がったとか、元々危なかったのをゼンリョクアプデで起死回生を狙ったが及第点には届かなかったとか色々な説はあるがハッキリとは分からない。

 

 ポケモンコマスターは「素材は良かったのに料理の仕方を間違えた」と言われる事がよくある。私もこのゲームは新弾を出し続けてインフレさせなければならないソシャゲの構造に合っていなかったのだろうなと感じている。

 出来ることならしっかりと調整し直した上でSwitchで買い切りゲームとして出して欲しいです。株ポケの偉い人どうか!お願いします!🙏

 

 最後に、ポケコマを遊んだことがない人も10月31日までは間に合うので、是非DLしてフィギュア造形の素晴らしさだけでも見てもらいたい。

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マテリアル交換は集めた素材で好きなコマを獲得する機能。

 ショップのマテリアル交換という欄で持っていなくても殆どのフィギュアを見ることが出来る。ありがたいことにサービス終了後はフィギュアを眺める機能が残されるらしい。