ポケコマがこの先生きのこるには -コマスター攻略-

ポケモンコマスターの考察・まとめ等を扱っています。運営さん、今まで本当にありがとうございました。

コマスターの原作であるポケモントレーディングフィギュアゲーム(PTFG)とは

 ポケコマファンの皆様、お久しぶりですポケモンコマスタ~!

 2016年に配信された名作「ポケモンコマスター」には原作となるボードゲーム、「Pokémon Trading Figure Game」があることはご存知でしょうか?熱心なファンの間では存在こそ知られていますが、どのような歴史を持っているのか知る人は多くないと思います。ポケコマを愛する者として原点を知っておきたいと思い、調査しました。

 

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フィギュア画像は全てコマ友のオノノタカさんから提供して頂きました。

 

 略称はTFG(開発インタビューなどでの呼称)、PFG(アプリのストーリー内での呼称) と複数あるが当記事ではPTFGで統一する。

 

オーストラリア、ヨーロッパを中心に展開

 

 PTFGは海外向けコンテンツとして作られ、2006年にオーストラリア、ヨーロッパから始まり、北米、東南アジアへと展開された。当時は欧米でフィギュアを使ったボードゲームが流行っており、ポケモンでもフィギュアゲームを作れないかと声がかかったとのこと。

 日本でも販売されたらしいが、日本語版は存在せず、輸入品がネットショップなどで限定的に扱われていたものと思われる。

 

 パックは中身が開示されているものと伏せられているものがあり、伏せられている部分はトレボと同じ感覚で開けて楽しめる。

 フィギュアは安価ながら躍動感のあるポーズが多く、表現力は最近の作品にも劣らない。ルーレットと一体になっており、フィギュア自身を回して出目を判定する。

 

PTFGで製造が確認されているフィギュアリスト

 

第一弾 ネクストクエス

 正式に発売された唯一の拡張パック。その多くがコマスターでも最初に実装されている。リザードン以外の[EX]はいずれも半年以内に実装され、実装が1年以上遅れたのは性能が大きく変わったサニーゴとケーシィのみ。

 この弾のポケモンにはクリスタルパールと呼ばれる色が異なるレアフィギュアが存在する。

 

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緑字はコマスターの最初期フィギュア。紫字はコマスター未実装。

 

スターターセット

Flamethrower 火炎放射器

 リザードン ニャース キモリ レッド

Riptide  荒海

 オーダイル ヤミカラス ピカチュウ ユウキ


[EX] リザードン オーダイル グラードン ホウオウ カイオーガ ルギア 

[R] ケーシィ アブソル ミニリュウ イーブイ ニャース ヤミカラス ボーマンダ エアームド

[UC] サニーゴ ゴローニャ ミズゴロウ ピカチュウ ライチュウ ストライク アチャモ キモリ ビリリダマ マタドガス ザングース

[C] スピアー ドードー アーボ ワンリキー メリープ マリル ニドラン♂ オタチ キノココ オニスズメ ケンタロス ヒメグマ ビードル

[トレーナー] レッド カスミ タケシ ユウキ(青)

 

プレート

 元気の塊 ヨクアタール プラスパワー ロングスロー スワップスポット ポケモン入れ替え なんでもなおし ポケモン回収

 


第二弾 グランドブレイカーズ

 グランドブレイカーズは何度かの延期を経て、スターターのスカイダイブとウォールウインドを除き販売が中止された。しかし3弾までは既に製造されていたので行き場を失ったフィギュアがオークションに出回るようになったらしい。

 PTFG展開中止の主な理由は売り上げに苦戦したのと製造・輸送コストの嵩みからとされている。また、同時期にはフィギュアゲームが衰退してきていて多くが撤退を始めていたという。素人意見では作った分くらいは売ってしまって良くないかなと思うところだが、営業や宣伝のコストも馬鹿にならないのだろう。


スターター

Skydive   スカイダイブ

 ラティオス ラッタ ハリテヤマ レッド(緑)

Whirlwind  旋風

 ラティアス イシツブテ グラエナ ユウキ(赤)

 

レアリティ不明

 アーマルド カメックス フシギダネ サボネア ヒノアラシ エレキッド モココ イシツブテ

 キリンリキ ハリテヤマ プリン カブト ユンゲラー コドラ ラプラス ヨーギラス

 ラティアス ラティオス マッスグマ マンキー メタグロス ミュウツー グラエナ

 ヨルノズク ニョロモ コダック ラッタ ケッキング ムチュール ブルー イトマル

 パッチール ハガネール フシギバナ カメール ソーナンス ネイティオ ズバット 

 レッド(緑) キョウ ユウキ(赤) ナツメ

 

プレート

 ノーウェイト(多分ウェイトクリア) パワーバトル スペシャルベール(使用したターンは新たな特殊状態にならない) スワップスポット ポケモン入れ替え ヨクアタール プラスパワー スペシャルアップ

 

 

第三弾(名無し)

 2弾は少数ながら店頭に並んだもののこちらは一切出ていない。だが、2弾と同じくコレクターの間で取引されている。

 金ワザはこの3弾からの新要素。

 

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 エイパム ココドラ ベイリーフ マダツボミ ヒトカゲ ヘイガニ アリゲイツ ディグダ

 スリープ エンテイ タマタマ ブースター ゴルバット トサキント ギャラドス ゴースト

 ヘラクロス カイリキー コイル ヌマクロー クチート ミュウ マイナン コノハナ

 カイロス プラスル ライコウ レックウザ ハブネーク ニューラ カビゴン スイクン

 スバメ ドククラゲ トロピウス バンギラス バルキー ゴニョニョ 

 エリカ マチス ユウキ(緑) レッド(黄色)

 


ブラックスタープロモ

 プロモフィギュア。シンオウ御三家ネクストクエストのラインナップとは別に、プロモとしてブースターに付属された。その他の出処は不明。

 

ナエトル ヒコザル ポッチャマ ディアルガ パルキア マナフィ ダークライ [R]ピカチュウ 審判員

 

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マナフィのうた☆☆発動!



 

 これらのフィギュアは今も流通しているが当然ながら殆どが海外なので購入するにはeBayなどの海外サイトを使うことになる。特にディアパルは高額なようで欲しいならそれなりに覚悟がいる。クリスタルやパールは出回る事自体珍しい。

 

PTFGとコマスターとの共通点、相違点

 

 基本ルールはほとんど同じでプレートの処理以外には特に変更点は見られない。盤面は初心者にも動かしやすいように通常より狭い3対3の簡易版が存在している。

 

 多くのコマはダメージなどの調整はあれどほぼ同じ構成でコマスターに実装されている。技や特性の変更があるコマもPTFGの面影は確実に残っている。確認されている中では何故かマッスグマゴニョニョのみ最後までコマスターに実装されていない。

 マッスグマは直線限定のMP4で火力もあるなかなか面白い性能。ゴニョニョはさわぐで全体の眠りを解除するようだが総合的な性能は控えめ。

 

 新弾が続かずに終わったのでプレートはかなり少なく、なんとダブルチャンスすらない。スペシャルベールはコマスター未実装だが、初期の動画で一瞬だけ存在が確認されている。汎用性ではなんでもなおしに劣りそうだが、特殊状態のまま反撃を受けるリスクが軽減できるのが利点か。

 トレーナーフィギュアはプレートを使う時に回し、成功すればプレートを使えてミス8が出てしまうとターンエンド。確実に勝つために使うプレートにチャンスを潰されたらたまったものじゃないからこれは実装されなくて良かっただろう(笑)

 

 

PTFGからポケモンコマスター、そして未来へ

 

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 今回調べて驚いたのが、クオリティの高いフィギュア、優れたゲーム性を持ちながら短期間で展開が止まり、報われずに終わってしまっていた事だ。

 ポテンシャルを秘めながら時代に恵まれなかったPTFGだが、熱意ある開発陣の尽力により、10年の時を経てポケモンコマスターとして復活し、多くのファンを獲得した。

 

 逆風から立ち上がった経緯を持つPTFGはコマスターのサービスが終了しても、新たな舞台で再び復活してくれると、私達は信じている。

 

 

参考サイト

 Bulbapedia、Wikipedia、大山コマスター研究所、Pokemon Crossroads、等