ポケコマがこの先生きのこるには -コマスター攻略-

ポケモンコマスターの考察・まとめ等を扱っています。運営さん、今まで本当にありがとうございました。

ポケコマの歴史 完全版

 ポケモンアプリ界に旋風を巻き起こした風雲児・ポケモンコマスターは10月31日を以てサービス終了となりました。ポケコマイヤーである2019年が終わる前に、これまでの3年半という長い歴史を振り返っていきたいと思います。

 ポケモンコマスターの歴史については以前「ポケコマの環境史」にて扱いましたが、この記事は登場したコマの個別解説が基本となっており、実際にどんな環境だったかの解説は不完全な部分が多いです。

 

 当記事では各時代においてどのようなデッキ・戦術が主流だったか、どのような変化が起きたか等を中心に解説していきます。環境への変化が小さい更新については割愛していますので「ポケコマの環境史」も参考にどうぞ。

 ポケモンコマスターを振り返りたくなった時は当ブログを読んでおけば間違いないですよ!

 

環境標準火力 MP3 MP2 MP1 メガMP3 メガMP2
ルチャスズメ 20~60 30~60 70~130 - -
カメックス 30~40 70~100 90~130 - -
デオラン 30~40 100~130 90~130 - -
トロエナ 30~40 100~140 100~140 70~ 140
エスパー 40~99 100~140 100~140 140 140~
UB電気 40~120 100~160 137~147 140 140~
チルレック 40~120 100~160 140~180 140 170~
ゴースト 50~100 130~170 140~180 140~ 170~
ネクロズマ 50~130 150~170 170~180 140~170 170~180
サメツルギ 50~130 159~170 180 140~170 180~220
ガブディアパル 50~200 159~180 180 140~170 180~220
※この表は最高火力を表しているというよりは主要なコマの火力幅です。何が主要コマかどうかは主観が含まれています。

 

 

 

 サービス開始 ルチャスズメ環境 2016.4~

 

 ポケモンとしては初のガチャゲーとして始まった本作だが、最初の環境においてはガチャによって得られる最高レア[EX]ポケモンは軒並み使えない性能となっており、クエストで誰にでも手に入るコマが環境のトップに君臨していた。

 

 そのような環境になった主な原因はMP(動ける範囲)と広いミスの存在であろう。ボードゲームという特性上、移動範囲が広いコマが使いやすいというのは誰でも分かる事だが、当時の[EX]のコマ達は全てMP1(1歩しか動けない)であった。当然その代わりに攻撃力は高く設定されていたのだが、ミスが広く安定して勝ち続けるのは難しかった。

 初期は全てのコマのルーレットに弱点となる目が設定されていた為、出目次第では最低レアの[C]であろうとあっさり[EX]に勝つことが可能だった。それ以前に、MP3による圧倒的なゲームスピードを前にMP1を動かすこと自体が困難だったのだ。

 このMP1という存在はポケコマにおいて常に不遇の存在であり、MP1に設定されただけで殆どが産廃認定される程であった。運営もMP1の使用率の低さは認識していた筈だが、弱いMP1は生み出され続け、「強いMP1」が誕生するまでには相当な時間を要した。

 

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ポケコマといえばオニスズメを思い浮かべる人は多いという

 前置きが長くなってしまったが、初期環境を支配したのは[C]オニスズメ[C]ルチャブルであり、この2体を中心としてメタが回っていた。

 

 [C]オニスズメは「とぶ☆☆☆」という1/2の確率でバトル相手を飛び越える目を持っていた。初期環境においてはこの「とぶ」を止められる目が非常に限られており、オニスズメ自体がMP3と高機動である事から対処を間違えると最短3ターンで決着するという超高速ゲーとなっていた。

 実際はちゃんと対処すれば「とぶ」以外脅威は少ないコマなのだが、当然ながらこの時期のプレイヤーは全員が初心者であり、戦術が未発達だったのでオニスズメに初見殺しされるケースが多発。多くのプレイヤーに理不尽な運ゲーの印象を与えて引退の原因を作ったという。

 

 [C]ルチャブルは特性「フライング」によって脅威の完全ノーリスクな攻撃手段を持っていた。通常は隣接したコマとしかバトルできないのだが、自分に隣接するコマの更に隣に相手のコマが居る場合には攻撃できるという能力があり、その場合は相手の技効果とダメージ判定を無効化するというインチキ特性だった。前述した通り、この頃は全員が弱点を持っていたのでルチャブルで倒せない敵はいない。フライングを利用しない場合は攻撃にリスクが付き纏うので、お互いに壁役を挟んでルチャブルでちまちま殴り合うという不毛な試合が繰り広げられた。

 

 それ以外によく使われたコマは、オニスズメ対策になる特性を持った[UC]イトマル、特殊状態が強力な[C]ニョロモ、[C]コイル、広い青ワザを持ち倒されづらい[UC]ゼニガメ、MP2ながら爆発力のある[UC]ストライク[UC]ザングース[C]ベイリーフなど。ガチャ産で一番当たりとされたのは[R]ヤミカラスで、初期コマとしては長期間活躍した。

 

 4月末<<最強、降臨。>>とのキャッチコピーを携え[EX]ミュウツーが実装された。MP1の足枷を背負ったディアパルやリザフシと違い、MP2でありながら強力なフィニッシュ技を持ち、確かに強力な性能ではあった。しかし、彼の強さはすぐ後に登場する「真の最強」を前にあっという間に霞む運命にあった…。

 

 

 カメックス環境 2016.5~

 

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ポケカといい外伝作品で大暴れするポジションらしい

 当時のMP2はワザ威力が60もあれば高火力といった水準であった。そんな中でまさかの100という頭一つ抜けた数値を広範囲で持つ[EX]カメックスの登場はプレイヤーに衝撃を与えた。もう一つのワザも高い防御性能を誇る優秀な紫ワザで、ミスは当時としては狭い方だった。直前の更新のミュウツーはおろかMP1のディアパルらすら鼻で笑うような性能なので、当然あっという間に人権コマとして君臨した。

 亀を持たないプレイヤーが亀を倒すには特殊状態などによる弱体化が必須であり、対策としては専らコイルによるマヒが用いられた。

 

 ルチャスズメの項目で語ったように、これまでの環境ではガチャを回して[EX]を手に入れる価値がコレクション以外になかったので残念ながら売り上げも芳しくなかった。初期のコンセプトとしては低レアが活躍する環境を意図的に作っていたにしても、そのままでは続けられないので課金という選択を認識させる為の措置だったと思われる。

 とはいえあまりにも急激なインフレによって「亀を3体揃えればゲームクリア」「MPを間違えて実装した」「最強降臨はミュウツーじゃなくて亀だろ」などと揶揄されていた。

 カメックスを頂点とする環境はおよそ半年続き、その間にも強力なコマは多く実装されたが、明確に亀に有利なものは登場せず、亀を中心に調整されているとの見方が定説となっていた。

 

 次の更新ではルチャスズメに下方修正が入り、環境から完全に消えた。下方修正するにしても普通は使えるレベルには留まりそうなものだが、ルチャスズメに対する苦情に参っていた運営は無慈悲にも採用理由がなくなる程のお仕置きをしたのだった。

 また、紫ワザに勝つ金ワザが実装された。[EX]ミュウは亀対策に入れられるMP3の殆どに強く、亀にもある程度の勝率を持てる広範囲金ワザが評価されて人気を得た。

 

 それから2ヶ月ほどは[EX]ルギア、[EX]ゴウカザルなど強いけど亀には届かないといったコマや、[EX]カビゴン、[EX]ジガルデ、[EX]ドダイトスなどMP1の癖にカメックスより弱いという意味不明なコマが送り出されてきた。常識的に考えれば、MP1はMP2よりも勝率を高く設定されるべきなのだが、むしろ露骨なハズレ技を用意して冷遇される傾向が強く、この売る気があるのかないのか分からない姿勢は誰も理解できていなかっただろう。

 

 このカメックス環境にまず大きな変化が現れたのは8月。[EX]ラティオス[EX]ラティアスの登場だった。この2体は、MP3でありながらMP2に匹敵する高火力ルーレットを持つ代わりに、一度気絶するとデュエルから除外されて二度と復活できなくなるというピーキーな性能だった。MP3の強力さは先程も述べた通りで、このラティを積めるだけ積んでかつてのオニスズメのような速攻を狙うデッキが現れた。[EX]を最大6体も用意することになるので課金の重要性は増した。これと同時に実装されたチェイン(他のゲームでいう限界突破)という機能もそれに拍車をかけた。

 

 この頃からデッキタイプという概念が現れ始めたように思う。これまではただ持っているコマの中から強いものを選ぶだけで、突き詰めれば似たようなデッキになりがちだったが、ここから組合せの重要性が上がっていく事になる。

 

 更に8月後半、[EX]ホウオウが実装された。入れているだけで数の有利を取れる優秀な特性を持ち、ルーレット勝率こそ亀には若干劣るものの、入れない理由がないと言われる程高い人気を集め、現役期間は亀よりも長かった。

 その後[R]マニューラが登場し、一気に環境に進出した。フィールドの自分のマニューラの数だけ+20という特性で高火力を出し、追加効果の氷も強力だった。ホウオウとは相性が良く定番の組合せとなった。

 この頃のデッキはカメックスホウオウを中心としたスタン(汎用性の高いコマで組んだデッキの通称)、マニューラ3デッキ、ラティ6デッキの3タイプに大きく分かれるようになった。

 

 その後も[EX]ルカリオ[EX]ブリガロン[EX]ゲッコウガなど強力なコマは追加されるが大きな変化はないという状況が続いた。そんな中、[EX]イベルタルの登場によって環境はマニューラ寄りに偏り始めた。イベルタルはあくタイプを強化する技を持ち、ルーレットの火力もカメックスと同じで、紫ワザの差で実質的に亀の上位とも呼べる性能だった。

 この頃のカメックスを中心として、小刻みながら変化もしっかりある環境がバランスも良く好きだったと評価する声も多い。

 

 そして12月、定番のイベントとなるジムが始まった。ピックアップされるタイプが強化されるという特殊ルールで、最初は水と電気が強化されるウォータージム。当然、カメックス無双。マナフィカメックスを入れられるだけ入れればそれだけで勝てるジムだった。王者の貫禄を見せつけ、亀時代はまだまだ続くことを予感させた。

 このジムというルール、元々強いコマが更に強化されるのでゲームバランスは悪く、対象の強いコマを持っていないと安定して勝つのは難しかった。この後はその月に実装されたタイプに合わせてジムを開催するというスタイルが定番となっていく。

 

 2017年に入ってからは福袋を販売された以外に何の更新もされず謎の沈黙期間が訪れた。ここまで月2更新が基本だったのでおよそ1ヶ月の沈黙はプレイヤーに不気味な印象を与え、早くもサービス終了ではないかとすら囁かれた。しかし、唐突に海外版「Pokemon Duel」の配信が告知され、思わぬ展開にプレイヤー達は戸惑いながらも沸き立ったのだった。この先訪れる悲劇のことなど何も知らずに…。                                                                                                                                                                            

 デオキシスランクルス【デオラン環境】 2017.2~

 

 三鳥はデオラン環境と亀環境の狭間ではあるが期間が短いので便宜的にこの項目に含む。

 海外版が配信されたことによって一気に人口が増え、サーバーエラーが多発するようになった。比較的快適になってきたのは1週間ほど経ってからで、その頃、[EX]サンダー、[EX]ファイヤー、[EX]フリーザが実装された。サンダーは100の金ワザ、ファイヤーは110の白ワザで、既存のコマ全てに有利を取れるという性能となっていた。しかもそれまで攻撃力の低いコマにしか与えられなかったすり抜け移動を持っていて、亀イベを過去にするほどの圧倒的性能を持っていた。

 

 ポケコマのバランス崩壊のキッカケといえばデオランが真っ先に挙がるものの、三鳥から徐々に突破力を持つコマにすり抜けを与え始めた事も罪深いといえる。その基準も「羽がある、ゴーストである」のような見た目や設定上の特徴だけで決められる事が多く、すり抜けないコマがそれらより強く設定される訳でもないので大きな格差を生むこととなった。

 

 これだけでも環境には大きなインパクトがあったが、新規の海外勢の為に環境を一新したと評価する声もあった。しかし、2月16日に実装された[EX]デオキシス[R]ランクルスがゲーム史上稀に見るバランス崩壊を引き起こす事となった。

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この性能が何故通ってしまったのかはコマ界の七不思議に数えられている

 

 デオキシスが他の強キャラ達と違うのはポケコマのボードゲームとしての基礎ルール自体を否定する性能である。

 

 ポケコマの基本的な戦略は、ルーレットで勝てる可能性が高い相手に自分からバトルを仕掛けていき、道を切り開くことにある。しかし、デオキシスは専用プレートの効果により敵から攻撃されると、アタック、ディフェンス、スピード、ノーマルの好きなフォルムに交代することが出来る。これが何を意味するかというと、お互いの弱点を完璧に補い、デオキシス側だけが常に有利なバトルに持ち込めるということだ。

 

 デオキシスの壊れ性能については語り尽くされているが今一度要点を説明すると、

「こちらからバトルを仕掛けるとあらゆる場面でデオキシス側が有利なフォルムに変更してくる。」

Aデオ全てのコマに有利Dデオ金ワザのないコマを95%完封する。」

Sデオはベンチから出る初手に限り全コマ中最高の4歩移動が可能。これにより一瞬で王手をかけられる。」

といったものが挙げられる。

 そのような暴挙を可能にするのが、自分のデオキシスが攻撃されたらバトルの前に他のデオキシスに交代してよい効果を持つ「コスモエナジー」というデオキシス専用プレート。エナジープレートは今回が初登場であり、今後も何枚か出るのだが、そのうち3枚がデオランピンポイント対策として作られるという異常事態だった。

 

 ここまで説明してきた通り、これまでの環境の基礎火力は100である。MP1ですら130を超えるダメージ持ちは数えるほどしかおらず、Aデオはまさに無敵といえる存在だった。その上Aデオはんしゃレーザーという最低特性を持っている。Aデオに対して勝てる技を出せたとしてもルーレットのやり直しによって発狂するプレイヤーは後を絶たなかった。

 如何にデオキシスが強くても他のポケモンを倒せば突破口がある。そのような隙すらも最初から潰されていた。

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要はほぼ倒す手段のないデオキシスが6体で襲ってくるから誰も倒せないまま負けるということ。デオパ以外のデッキで純正デオパに勝てる確率は1%もなかっただろう。(ただし、最高レアであるデオキシスだけでデッキを組むにはそれなりの課金が必要なので誰もが純正デオパを使っていた訳ではない。尤も、3体いれば最低限の補完はこなせるのでやはり圧倒的な強さである。)

 

 では、デオパ同士の対戦はどうなのか。ルーレットを見れば分かるが、Dデオを出されるとAデオであろうと倒せる確率は相当低い。つまりどちらからも攻撃したくないので、お互いに攻撃をせず反復横跳びによる時間切れ待ちというあまりにも不毛な試合が繰り返された。このゲームは端末性能の差が出やすく、Androidだとそれだけで時間面で不利だと言われている。

 

 さて、バランス崩壊の一端を担うコマのもう一方が[R]ランクルスである。デオキシスには劣るものの環境のほぼ全てのコマに勝てる120打点と広範囲の混乱技を持つ。最大の特徴はフィールドとベンチのランクルスの数だけスピンをやり直すという強力な特性「サイコネット」。Aデオがひかりのこな内蔵なのに対してこちらはダブルチャンス(トリプルまである)内蔵という豪華さだ。デオパに対しては不利なのだがRなので集めやすいのとデオ以外には大幅有利という事でこちらも大量発生した。

 

 この頃のデッキはデオパ(デオ6、デオボウズなど)やランクルス3がトップに立っていたが、高レアが中心なので組めない、あるいは壊れ性能を嫌って使わなかった者も多く、決してそれ以外のデッキがなかった訳ではない。

 ポケコマ界で最も長く環境に生き残ったとも言われる、低レアながら最強の特性を持つ[UC]ビブラーバや、グランドクロスという特殊勝利によって独特の存在感を放つ[R]ゴチルゼルデオキシスと同じ日に誕生している。また、[EX]ミュウ特別な存在に生まれ変わったのもこの日であり、2/16はまさに歴史的な日である。(この日はデオキシス生誕祭とされ、ポケコマファンの間ではサービス開始日と並んで祝われる?記念日となっている)

 

 デオキシスの次の更新では[EX]レシラム[EX]ゼクロムが登場した。これまでも存在しながら地味だった「除外」という要素に焦点を当てた性能でゼクレシがフィールドに揃っている時に除外効果が発動できるというもの。条件の緩さに対して見返りが強力な所謂お手軽除外の先駆けである。デオランには全く勝てないのだがそれ以外には除外を押し付けるという弱い者いじめ性能であり、トップメタにはなれないのに嫌われやすいという損なポジションだった。

 

 次いでロマン性能の[EX]ドサイドンとエントリー打開で汎用性のある[EX]ヒードランが登場するもやはりデオランには全く太刀打ち出来ず。この時登場した[R]ダークエナジーによってほんの僅かだがデオラン対策が可能になった。ダクエナを使っても結局は圧倒的不利なのだが、僅かでも勝てる可能性が出ただけでも前進と言えなくはない(当然こんな物じゃ対策になってないと憤慨するプレイヤーの方が多かった)。

 

 

 トロエナ環境 2017.4~

 

 ポケコマ1周年のおめでたい時期にデオラン地獄ではまずいと思った運営は対抗馬となりうる強力なコマを実装してきた。[EX]ジュカインは全てのデオに対し勝ち筋を持ち、[EX]ビリジオンはAデオ耐性の高さと強力なフィニッシュ技が評価された。そして、バトルしたデオをコスエナから孤立させる特性を持った[UC]ボクレーも重要な存在となる。これに草・飛行・虫ポケモンに対するリスピンを無効化する[R]トロピカルエナジーが合わさる事によって遂にデオパと対等に戦うことが出来るようになったのだ。

 

 上記の3体に加えてミュウ、サンダー+@とトロピカルエナジーを組み合わせたトロエナスタンによって遂にデオ一強環境は崩されたが、あくまで対等(若干トロエナ有利)な関係であり、トロエナスタンとデオパはライバルとして長らく環境を真っ二つに割ることとなった。尚、ランクルスはトロエナに対抗出来ずこの時期に姿を消した。

 

 それに続く更新でビリジオンの仲間である[EX]コバルオン[EX]テラキオンが実装された。ストレートに強いビリジオンと違ってそれぞれ金ワザ、青ワザに対するメタ特性を持っていてどちらも補完として活躍した。コバルオンの特性は味方にも効くことを利用し、Dデオを組み合わせた通称コバDと呼ばれるガン守り構築も現れた。勝つと言うよりは相手を詰ませてTODを狙うタイプの珍しい構築である。

 

 その後もガマゲロゲバシャーモなど個々で有力なコマは現れるも、結局デオトロエナの大勢は変わらず環境は停滞していた。ちょっと気を緩めてトロエナをやめるとすぐデオパにボコられるので仕方ないことではあるが。

 大型アップデートによりメガシンカも登場したが、よりによってリザードン、スピアーという進化前が実用性の低いコマ。メガシンカしても安定感とは程遠い性能で流行らなかった。そういう訳でデオキシスを駆逐する程のインパクトを持ったコマをプレイヤーは待望していた。

 

 

 コケコ&エスパースタン環境 2017.9~

 

  そんな停滞した環境が一気に動いたのが9月だった。[EX]カラマネロというデオキシスを強烈にメタったコマが登場したのだ。コスエナの移動権を奪い、同名コマ全てを眠り状態にすることで単体でデオパを対策することが出来た。

 遂にデオ政権も終わりかとプレイヤーが安堵したのも束の間、次の更新で登場したのは眠り状態を解除する特性を持った[EX]カプ・コケコだった。これはカラマネロの登場から僅か12日後のことである。カプ・コケコ自体がMP3すり抜けで突破力もある異常な性能で、フェアリータイプでしかすり抜けを防げないのだが、当時コケコ以外に実用的なフェアリーがほぼ居なかった為あっという間に環境を支配することとなった。

 

 コケコの持つ電気タイプ強化を活かした電気デッキが新たに登場し、サンダーはここでも中核となった。また、コケコゲンガーでエントリーを取る圧迫気質のデッキも現れた。コケコのせいでカラマネロは立場を失いデオパは再び復活した。デッキタイプこそ広がったものの、デオは終わったと思われた直後に復活し運営に寵愛されているとまことしやかに噂されたのだった。

 

 しかしその流れとは反し、以外にも早くデオパの終焉は訪れた。これまたコスエナの移動権を封じる特性を持つ[EX]ソルガレオ[EX]ルナアーラがデオメタに留まらない強力な性能で現れたのだ。

 特にルナアーラは隙のない技構成を持ち一気にトップメタとなった。これらの移動封じは全ての特性・ワザに適用された為、デオパに並んでトップメタだったビリジオンジュカインらも痛手を受けてトロエナスタンの勢力も衰えた。ソルルナは特殊状態で大幅に弱体化する性能だったので、これらの対策に[R]ヤミラミが増え、エスパータイプをサポートする特性を持つ[UC]オドリドリふらふらもよく採用された。そして強力なエスパーといえばAデオも存在する。カルモナイトによって安定感が増したAデオは仲間を捨て、単独で天敵であったソルルナと手を組んだのだった。

 このエスパースタンがあまりにも安定して強力だった為、環境は次第にエスパー一色となっていった。コケコ以外のカプ達も登場したが、いずれもコケコほどインパクトのある性能ではなかった為、やはりフェアリー枠かつMP3はコケコ一強であった。[EX]カプ・レヒレは出た当時はあまり流行らなかったが、後に数々の害悪コマと手を組むことになる。

 

 エスパー環境末期には新時代の到来を告げる使者として[UX]ウツロイド[UX]フェローチェなどが現れた。ピーキーながら強力な個性を持ち、カグヤ登場前は扱いが難しくそこまで流行らなかったものの良性能とされていた。

 

  そして、強力なバフ・デバフ特性を持つ[EX]チルタリス[UC]チルットが登場した。チルタリスほろびのうた☆☆で相手に除外の脅威を押し付けつつ、自分はメガチルタリスによって除外を復活させるというあまりにも姑息な性能だった。これはカプ・レヒレポニのいのり等と組み合わせて悪用され、チルレヒレと呼ばれた。チルタリスは可愛い見た目とは反し、ポケコマ史上でもトップクラスの害悪コマとしてプレイヤーの脳裏に刻まれたのだ。

 進化前のチルットチルタリスに負けず劣らず害悪であった。エスパー環境初期の頃からシルバームーンという[UC]以下限定マッチが週一で開催されていて、リグマとは違う面白い環境だったのだが、チルットはこの環境を破壊し、チルバームーンと呼ばれる地獄に変貌させた。[UC]以下となると当然殆どのコマが低火力である。しかしチルットの特性はノーマル・飛行タイプを持つならそれぞれ火力-10にし、3体集まると-60にも達する。更に輪唱によって3体で実質120(デバフ込み)もの威力が出せるので[EX]とも渡り合える性能である。既存の[UC]以下のポケモンほぼ全てがチルットに有効打がなくなるという事態だったので環境はチルットに埋め尽くされてチルットのチェインを上げるゲームと化していた。このチルバームーンへの調整は放置されていて何ヶ月も地獄の環境が続くことになった。

 

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聞く者の力を奪う「わたどりのうた」

 

 また、長期間環境に居座り続ける存在となる圧迫デッキが登場したのもこの頃である。[EX]ゾロアークは攻撃された味方と1回入れ替わる事が可能で、MP3で攻め込みながらゾロアークでバトルに勝つ事が可能なのだ。

 あれ?これどこかで見たような…と思ったあなた、正解です。ゾロアークと組むことでSデオもデオパを卒業し、ソロデビューを果たしたのだ。とはいえこの頃はソルルナがストッパーだったので本格的に増えるのはこの先の事である。

 

 UB&電気環境 2018.3~

 

  新勢力による混沌の中いよいよ変化の兆しを見せていたエスパー環境の終わりはウルトラスペースからの使者によって告げられた。

 [UX]テッカグヤは自分と相手を同時にウルトラホールへ送るランデブーというワザを持っていた。USからの帰還手段はかなり少なく、対策なしだと青ワザを出されるだけで実質除外されるという凶悪性能で、テッカグヤ側はウツロイドフェローチェらと組むことによって自在にUSを使いこなしていた。長らく不遇だったMP1として初めてトップメタに立ったのがテッカグヤであり、それ程ランデブーは壊れワザだったのだ。しかし、今回は珍しいことにテッカグヤと同時に対策手段も用意されていた。それが[UX]メガデンリュウであり、PC・USから自分のコマを呼び出すという汎用性の高い特性を持つ。デンリュウを最大に活かせるのが電気デッキで、[EX]デンリュウの特性も電気タイプの火力を一気に高めるものだった。

 

 環境はトップメタのUBデッキ、それと互角の電気デッキ、やられる前にやる圧迫デッキ、超火力&USケアも持つチル6デッキなどが台頭することとなった。エスパースタンはカグヤに大幅に不利となり、電気・チルによるインフレにもついて行けなかった為、衰退していく。UBデッキもまたデオパと同じく対策しないと一方的にやられる強さなので環境は再び数ヶ月の硬直を迎えた。UBはデオパの再来ともよく言われたが全盛期デオに比べれば試合が成立するだけマシだった。

 UB側はカグヤ、電気側はデンリュウという明確な軸があったのでレヒレのポニのいのりでお互いの主軸を先に引っこ抜くことを狙うといった不毛な展開も多く見られた。

 

 UB環境末期には特殊状態を撒いて[EX]ウインディの特性で狩るという戦術の炎デッキが現れた。強化されて久しぶりに環境に帰ってきたホウオウである程度のUS対策は出来て、火傷さえ撒けばかなり動きやすいデッキとして環境に影響を与えた。

 

 チルレック環境 2018.7~

 

 青ワザは最強の色であり、その青ワザを強力な効果にしすぎたUBデッキが強いのは当然の事だった。それに一石を投じる為に運営が考えたのが「超高火力金ワザ+相手の青ワザをミスにする特性」の[UX]メガレックウザである。レックウザのタイプはドラゴン・飛行なのでチルタリスの恩恵を受け、火力勝負ではまず負けないどころか、青・紫で受けることも出来ないのでほぼ全てのコマを一方的に倒せる。これを防ぐ為にはカウンター系のワザを出すか金ワザに耐性の特性を持つ、ルカリオコバルオンニャビーを使うしかなかった。メガレックウザはこれまでの壊れともまた性質が違った純粋に強すぎる性能であり、小学生が考えた性能と揶揄されていた。

 ルカリオは少し前に上方修正を受けていてメガシンカも追加されながらもUB環境では活躍できていなかったが、メガレックウザ登場後は一気に人気を集めるようになる。最初はレックウザ対策としての消極的な採用だったが、メガルカリオの優秀なルーレットと、金ワザ無効による安定感のある性能が再評価されたのだ。

 

 その後、ラランテスが強化され、最強のスフィアと呼ばれるグラススフィアが登場した。本来は草トレボに収録される筈だったが、手違いによって収録されなかったので草トレボを引いた人には確定で配られるという措置がとられた。強力ながらこれ以降のトレボにも再録される事はなかったので、この機会でトレボを引かなかった人には全プレート販売が始まるまでお預けとなっていた。

 

 メガレックが出たなら当然出てくるのが[UX]ゲンシグラードン[UX]ゲンシカイオーガである。UB環境を意識した為か、本来は全く関係のないUS対策の特性を持たされることになった。また、これらは最初からこの形態でセット出来るにも拘わらず素で160もの火力を持ち、気絶したらFCして場に残るというかなり盛りすぎ性能となっていた。以前メガハッサムやBWキュレムが条件を無視してデッキにセット出来る不具合があったので、最初はこれも不具合かと疑われた程である。また、[EX]ケルディオからFCする[UX]ケルディオ かくごのすがたも登場し圧迫も大幅に強化された。

 

 9月には[UX]ベベノム[UX]アーゴヨンが登場し、UBデッキが再び強化された。この頃になるとUB対策も大分増えていたので以前ほどの脅威ではないが、やはり気を抜く事は出来ないデッキである。

 

 

 ゴースト環境 2018.10~

 

 10月といえばハロウィンの季節。ポケコマにもイタズラでは済まない凶悪な性能のゴーストが襲来した。[EX]マーシャドーは自分のゴーストタイプに隣接する相手を-20し、ただでさえ優秀なゴーストの性能を高めた。

 [EX]ジュペッタは味方のジュペッタが気絶するほど火力が上がる特性を持ち、ジュペッタ3体で組むと効率的に超火力を叩き出せた。[UX]メガジュペッタのろい☆持ちであり、金ワザを白にする効果によって殆どのコマを除外の脅威に晒した。

 出すだけで相手を自分のPCに誘拐する最低ワザつれさる☆☆が登場したのもこの時期で、単体性能が高い[EX]フワライドや、専用デッキが必要になるがハメ性能が高い[R]リグレー[R]オーベムはお手軽に優位を取れる性能だった。[UX]メガサーナイトブルーホールという対象を選べないポニのいのりを持っていたが、幅が非常に広いのでメガチルタリスと合わせて悪用された。

 今回の更新では除外や連れ去るといった不快要素が強いものばかり登場したが、あろうことかこの更新を最後に大型アップデートへ向けて準備期間に入り、約3ヶ月間ほぼ新コマが出なくなった。

 それでもチムマなどの定期イベントはあり、イベント報酬で[EX]ガルーラが登場したり、ふうせん、ゴツゴツメットといった強力なプレートも実装された。更新の少なかったこの時期は離れていたプレイヤーも多かったようでふうせん難民と呼ばれた。

 

 

 暁・セレビィ環境 2019.2~

 

 約3ヶ月もの準備期間を経てようやくゼンリョク・アップデートが行われた。大量の新コマ追加、全タイプのZワザ追加、トレボを廃止して定額制のプレイヤーパスによる確実な新コマ入手手段の登場、報酬機能の追加、強化拡張トレボの仕様変更など様々な更新が行われ、長い日照りに晒されたプレイヤー達は水を得た魚と化した。

 Zワザはタイプによって違う追加効果を持ち、それなりに格差があった。特に優秀だったのが紫☆4で相手を気絶させるシンプルながら強力な地面Z、攻撃しながら移動するエスパーZ、鋼Zなど。逆にドラゴンZ、飛行Zはかなり扱いづらい性能となっており、メガレックウザを意識した為と言われたが、この頃にはチルレックはもうトップメタでもなかったので巻き添えを食らったドラゴン、飛行タイプは散々だろう。

 課金限定のコマが登場した事によって無課金プレイヤーの間では物議を醸したが、プレイヤーパス方式は従来の課金者からは概ね好評だった。しかし、その課金限定コマ達があまりにも強力な性能だったので両者の差はこれまでになく大きくなった。

 

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異常に長い特性の説明文が有名。

 新勢力の中で特に目を引くのが[UX]ネクロズマ あかつきのつばさであり、このが新環境の支配者となる。このポケモンを語るのに外せないのがZワザムーンライトブラスターの存在だろう。☆4の優先度で相手を7ターンUS送りにするという効果で、尚且当てた相手の隣接にはウェイトがかかる。圧倒的な決定力だけでなく、打開力も備えており、どれだけエントリーを取ってもこのワザを撃てば決着が付かずに長期戦になる事態が多かった。

 [UX]ネクロズマ たそがれのたてがみも強力な性能ではあったが、Zワザ登場以降は紫ワザの重要性が大幅に増していて白ワザ主体のコマは活躍しにくい環境になっていた。環境の中心である暁やセレビィに不利な為、高いスペックを持ちながら使用率は低かった。

 

 そして[EX]セレビィときわたりという自身を除外する代わりに一つ前の自分のターンに戻すというポケコマの常識を覆す特性を持っていた。これによって負け確やプレミをカバーしたり、逆に通せば勝ちの場面を繰り返したりと非常に汎用性が高い。そこまではまだ良いが、気絶したら自身が除外されて代わりに他の除外されたコマが帰ってくるリグレーオーベムと組み合わせると、都合のいい目が出るまで無限ループが可能になるというとんでもないコンボが発見された。新環境早々にこのような反則的な戦術が生まれてしまいどうなることかと思われたが、今回ばかりは運営の対応は早く、一旦リグレー達を禁止にして、復活の対象を特性トランスポートのみにするという措置が取られた(原因はセレビィなのにとばっちりである)。

 また、グラススフィアを付ける事で暁をはじめ、非常に多くのコマを完封するという強みも持ち、単純に高火力だけで組むとセレビィに詰むので火力調整の指標にもなっていた。

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トランスポートの発動イメージ

 

 その他にも[EX]フーディンや[EX]アブソル、[UX]エーフィなど強力なコマが数多く登場し環境は大きく変化した。しかし、それまでの強力なデッキが消えたわけではなく、ジュペ3やチルサナ、圧迫などは相変わらず幅を利かせていた。3月に2回開かれた公式トーナメントではチルサナや圧迫が優勝を掻っ攫っていった。優勝賞品には特別仕様のゴールドフィギュアが送られるのだが、どちらの優勝者も暁を選択したことからも暁の飛び抜けた強さは伝わるだろう。

 

 その後もプレイヤーパスの目玉として[UX]ウルトラネクロズマ[UX]アルセウスなどの人気ポケモンが惜しみなく投入され、息切れが心配された。実際、パッケージ級の伝説ポケモンは全て使い果たし、目玉となりそうなポケモンは少なくなってきていた。今思えばこれもプレイヤーパスの売上が良くなければサービス終了が背後に控えた背水の陣だったのだろう。

 

 それ以降もMP1ながらロングスロー・ハードルジャンプを特性に内蔵し、ルーレットも強力な[EX]ハガネールや、クロス技を一体で揃え、高い機動力と除外性能を持つ[EX]ビクティニなどによって環境は変動していった。この更新に合わせて仕様変更されたパワーバトルノーガードビクティニと相性がよく、猛威を奮った。

 更にデメリットなしで金ワザの射程2攻撃を扱うことが出来る[EX]ギルガルドは様々なコマを一方的に駆逐することになった。特に、強力な地面Zを手に入れて強化されていたあの不沈艦・ビブラーバが痛手を受けて数を減らした。制限なしの射程2は強すぎるとルチャブルで学んだ筈なのに時間が経って忘れてしまったようである。

 

 

 サメツルギ環境 2019.7~

 

 7月に実装されたメガシンカポケモンは非常に強烈だった。[UX]メガライボルトはベンチからフィールドに出た相手コマを麻痺にし、更にMPを下げるという効果を持つ。それだけでも強力だが、自身がMP3かつ高火力金ワザ持ちで速攻性能が高く、即メガシンカからの特攻やシェイミによるメガシンカの永続などで猛威を奮った。

 そして[EX]サメハダーはバトル相手に確定でクラックマーカーを付ける効果を持っていた。これまでクラックマーカーは地味な存在だったが、それは付けるのが難しいからでありバトルするだけで無限にクラックを撒ける性能はあまりにも強力だった。これによってかつてはUB最弱候補と言われていたカミツルギが一気に強化され、ZワザによってあらゆるコマをUS送りの恐怖に晒すようになった。直接的な強化ではなく相棒の追加によってここまで立場が変わったのはカミツルギくらいかもしれない。この環境ではかつてのUS対策コマの殆どはインフレについて行けなくなっており、かなり対策が難しい戦術となった。

 

 そしてこの月も終わろうとしていた7月26日、遂に恐れていたことが起きてしまった。

 サービス終了が正式に告知されたのである。このBadNewsに世界は震撼し、ポケコマプレイヤーは泣き叫んだ。何故こんな面白いアプリが終わらなければならないのか。確かにオニスズメデオキシスで新規を追い払ったり、UB、ジュペッタ、チルサナ、サメツルギなどの数々のしょうもない要素でプレイヤーを萎えさせたりしてきたが世界中探してもこんなに面白いゲームは存在しないのだ。終了日は10月31日であり、最後の3ヶ月のカウントダウンが始まった。

 

 さて、最後とされた更新では[EX]シルヴァディ[UX]メガガブリアス[EX]メガニウム[UX]ランドロス[EX]バンギラス等が登場した。シルヴァディアルセウスと同じくタイプをコピー出来、更にMP3ながら最大200もの火力を出す強力な性能。メガガブリアスは殺人ルーレットとすながくれ効果、青ワザ無効を併せ持ち単体性能ではまさに無敵だった。これに併せてすながくれを追加されたガブリアスもまた強力であり、一気にトップメタへと躍進した。

 

 

 ガブディアパル環境 2019.8月末~10月31日

 

 告知では前回の更新で最後と言っていたのだが、運営からの最後のお礼として新コマが5体追加された。それが[UX]ディアルガ[UX]パルキア[UX]ブラッキー[R]デスカーン[UC]デスマスである。御存知の通り、ディアパルはコマスター最初の[EX]であり、それにも拘わらず強かった事のない彼らが、最後の最後に強くなって帰ってきたのは感涙モノだった。

 最後だからもう何でも詰め込んだやりすぎ性能となっており、ディアルガは気絶したら連続でターンが回ってくる特性、パルキアは気絶したらエントリーに移動するゾンビ特性、共通として金ワザのPC送りであるよじげんドライブはどうだんなど強力な性能となっていた。サービス終了後は全プレイヤーに限定コマが開放されており、ディアパルも簡単に手に入ったので、最終環境ではディアパル暁アルセといったバトレボ時代の伝説厨みたいなデッキが溢れかえっていた。

 その他に強かったのはサメツルギ、ガブ3、ヘラ3、ゴースト、電気、草、圧迫などでそれなりに幅はある環境だったと思う。この環境でもう一切の更新はしなくていいからポケコマは続けて欲しかった…。

 

 遂に来てしまった10月31日。世界中のプレイヤーに惜しまれながらポケコマはサービス終了した。私はポケモンコマスターを一生忘れないだろう……