ポケコマの上位環境で流行っているデッキへの対策を紹介するページです。今回は特に多くて対策必須の2つについて扱います。
UBデッキ
テッカグヤ、フェローチェ、ウツロイドを中心としてウルトラスペース(US)にポケモンを送る事で戦況を操るデッキ。なんと言ってもテッカグヤの青技「ランデブー」が強力で、対策していないと一方的に数を減らされてしまい大幅に不利になる。また、「コールシグナル」によってUSに送り込んだポケモンで包囲してくる為、攻撃力に関係なく相手を倒す事が可能。
デッキ例
A テッカグヤ フェローチェ フェローチェ ウツロイド ウツロイド カプ・コケコ
ダブルチャンス×3 マイティースフィア げんきのかたまり ロングスロー
Aは可能な限りUBで固めた構成。コールシグナルの多さによって守りが堅く、テッカグヤに頼りきりにならずともウツロイドで積極的に包囲を狙える。このタイプはコールシグナルをミスにする事で復帰を防げるテラキオンが居れば優位に戦いやすいが、技の追加効果で動きを止めるものが多いので油断は禁物。
B テッカグヤ フェローチェ ウツロイド デンリュウ カプ・コケコ カプ・レヒレ
ダブルチャンス×2 デンリュウナイト×2 ロングスロー
Bはデンリュウによって確実なUS帰還手段を持ち、カプ・レヒレによって苦手な相手を除外することを狙った編成。特にUS対策のデンリュウをポニのいのりで消されてしまうとテッカグヤに抵抗がなくなってしまう。このタイプにはテッカグヤだけでなくカプ・レヒレの動きに細心の注意を払う必要がある。
UB対策に有力なポケモン
UB対策の大本命。メガデンリュウの特性によってUSに送られた味方コマを呼び戻す事が出来る。デンリュウナイトを2枚積んだデッキが上位での主流である。使い方はシンプルで、デンリュウをゴールに置いて味方の数が減ったり敵がゴールに近づいてピンチの時にメガシンカして数を補い守ることである。デンリュウ自身をバトルさせる機会は極力少なくしたいところ。
デンリュウがUBへの守備的な対策なのに対してこちらは攻撃的な対策である。上記のデッキ例からも分かるようにUBデッキは青技の比率が非常に高い。青技をミスにする事でコールシグナルを封じつつ敵の数を減らすことが出来る。テッカグヤに対してはランデブーがミス化するとはいえダメージで不利なので出来れば避けてそれ以外を狙いたい。テッカグヤがPCかUSに居る時にテラキオンを暴れさせるのが理想。
モクロー、サナギラス、モココ、ハブネーク等もダメージは低いが青技ミス化で似たような役割を持てる。
混乱によってUBの厄介な青技が出る確率を大幅に下げる事が出来る。テラキオンと組んでニョロボンで自陣を守りながら攻め込むといったコンボが強力。
UBデッキの軸であるテッカグヤを除外することが出来る。ただし、ポニのいのりは確率が高くなく、相手も青技が広いので中々決まらない事は覚悟しておくこと。
テッカグヤが居なくてもコールシグナル持ちをデッキに組み込むのは手である。しかし、最低でもウツロイドとフェローチェが1体ずつ居ないと汎用性に欠けて弱い。
ホウオウ
ホウオウが気絶する度に味方の炎タイプをUSや除外から呼び戻せる。炎タイプでデッキを固めればホウオウを失わない限り復活の希望が残る。ただし、気絶する事が条件の為、好きなタイミングで呼び戻すのは難しいことに注意。
色違いのレックウザ
フィールドに居れば味方は敵からUS移動の効果を受けない。US帰還の手段を持っていない場合は入れておくと心強いだろう。テッカグヤが居る間は出来るだけフィールドに居座りたい為自陣で守りたいが、あいにく守備に向いたポケモンでは無いため柔軟な判断が求められる。
圧迫デッキ
下記で説明するが相手に出す隙を与えずに攻めきれればUS送りに怯える心配もない。
チルタリスデッキ
圧倒的な火力でテッカグヤにも殴り勝ててUS帰還手段も持っている。
上記のポケモンだけではテッカグヤを気絶させる手段に欠ける為、倒せるポケモンも用意しておきたい。140以上の打点を持っていたり、PC送り・気絶の紫技も良いだろう。
10月追記
環境の変化でUBデッキは以前ほどの使用率ではなくなったが、無対策では依然強力な相手である。UBへの影響が強い要素をまとめる。
味方のドラゴン全てに青ワザをミスにする効果を付与し、自身は圧倒的な火力の金ワザでなぎ倒してくる。UBを減らした最大の要因であり、まともにぶつかればUB側からの勝ち目は薄い。
フィールドに居る間、相手のUBはUSから帰還する事が出来ない。特にウツロイドやテッカグヤやベベノムが戻れなくなり、強みを活かすことが出来ない。
ゲンシグラードンが気絶させたUBはUSへ行かず、自身がフィールドに居る間除外される。ゲンシグラードンがフィールドを離れるとベンチに戻る。
グラススフィア
草ポケモンに使うことでUS移動が無効になり、ランデブーを受けなくなる。
こちらは強化要素。ベベノムがフィールドにいる間は、UBは自ターン毎にフィールドに初めて移動した状態に戻り、特性の効果が復活する。
流星の教えを除外出来るので、メガレックウザを凌ぎきればUB側が勝つチャンスが生まれる。UBでの採用よりは毒デッキの方が多い。
UBへの立ち回りのコツ
UBデッキの典型的な速攻パターンとして通称「ロケットシグナル」というコンボがある。テッカグヤをロングスローして次にエントリーにコールシグナル持ちを置く。そこで特性ロケットライドを発動すると相手エントリーに対して自分のポケモンを飛ばす事が出来る。この時、自分の対処が甘いとゴールをソロで守る事になり、コールシグナルを出されると即包囲されて負けてしまう。
このような動きに対しては自コマを前出しせずにゴールへ向かわせる事を優先しなければならない。
敵ロングスロー→自左横出し→敵ウツロイドエントリー→自ゴール置き→敵ロケットライド→自MP3でゴールの横に付け包囲を防ぐ
例としてはこのような守り方が考えられる。このパターンに限らず「コールシグナルで呼び出されるポケモンが居る時、ゴールを単騎で守ってはいけない」というのがUBデッキへの一番重要な点だ。
圧迫デッキ
ゾロアーク、Sデオキシス、メガゲンガーなどを中心に、相手が展開する前にエントリーを奪い早期決着を狙うデッキ。特性で味方と1回入れ替われるゾロアークが登場した事によりMP3が倒しづらくなり一気に勢力を拡大した。ゾロアークは確率上は全てのポケモンに勝ち筋を持つ万能ポケモンで、その圧力を背にMP3で攻め込む。
デッキ例
採用率中 ベベノム ケルディオ カプ・コケコ マーシャドー メガルカリオ メガリザードン ゾロア モクロー コソクムシ ヤミカラス ルナアーラ
ダブルチャンス スピーダー ポケモン回収 ポケモン入れ替え スワップスポット ゲンガナイト げんきのかたまり
上段の4体は確実に入っているものと考えて良い。上記以外にも様々なMP3が候補になるが、最も警戒すべきはこの4体だろう。
先手を取ったらロトムを前に出し、エントリーの圧力をかける。相手がゴールを守れば次にゲンガーを出し、メガゲンガーでエントリーを奪いに来る。この時にメガゲンガーに負ければ特殊なデッキを除いて負けが濃厚になる。後手を取った場合はSデオを出して即王手を狙う場合が多い。こうされるとしぶしぶゴールを守るか、ゾロアークも含め一か八かで殴ることになる。
メガがノーコストになった事でメガゲンガー以外にも突破力のあるメガ枠を入れて速攻する形も見られるようになってきた。
圧迫対策に有効なポケモン
相手のすり抜け、進行を妨害する特性を持つポケモン。1体でも幾分楽にはなるが、2体以上だとかなり優位になる。相手に先手を取られたらロトム等のすり抜けに対面させるように置いていけば良い。こちらが先手を取った場合は一度MP3を横出ししてから相手の動きを見て配置すること。
イリュージョンを無視して相手のMP3を叩くことが出来る。また、ゾロアークやメガゲンガーにも勝ち筋があり数減らしとして心強い。
エントリーを塞がれても出す事が出来るポケモン。ゾロアークにも勝ち筋があり、穴を掘るで敵陣へ飛び込む事も可能。
ロトムやメガゲンガーのすり抜けを防ぐ。単体性能は低く、正面から突破されかねない事に注意。
水タイプをエントリーの隣に出せるようになるが、速攻されるとそれなりの確率で倒される事に注意。
カプ・コケコ
直接的な対策という訳ではないのだが、ゾロアークに勝ち筋のあるMP3という事で他のMP3よりも圧迫への耐性が強い。
これも直接的な対策ではないが、場に出せる味方が少ない中、万が一バトルに負けてもメガシンカが残っている間は呼び戻して粘ることが出来る為、デッキにいる場合は優先して出すべき存在。
ゾロアークへの勝率が高く、MP3とまとめて処理しやすい。
ロングスロー
汎用プレートなのでどのデッキにも入れやすい。ただし、上記のポケモンなしではどうしても運任せの展開となる事は覚悟すること。
ファントムスフィア
ゴーストタイプが多いデッキなら有力な対策になる。相手のエントリー奪取役はロトムやゲンガーといったゴーストが多くそれを牽制する事が出来る。自分のゴーストをエントリーに置くことでも土台の効果で出られる。スフィア要員は倒されないように慎重に扱いたい。
圧迫への立ち回りのコツ
ボスゴドラやビブラーバなどが居れば大分やりやすくはなるが、それらすり抜けキラーを入れない場合どうするのか。現実的な対処を考える。
カプ・コケコのチェインが2以上で101ダメージ以上出せる場合はダブルチャンスを使っていきなりロトムを殴るという事も視野に入る。ゾロアークに交代されても引き分けか勝ちになる確率がそれなりにあり、負けた場合もイリュージョンを消費させたという点で取り返しがつかない訳ではない。ただし、ワイルドボルトのダメージで勝てないゾロアが控えている場合はこの限りではない。
先手を取った場合は 左エントリーにMP2を出す→Sデオが王手→MP3で進路を塞ぐ→エントリーを取られる→MP2をゴールに寄せる→ゲンガー等が出てくる
という動きをしていく事で最低3体は場に出してそこからルーレット勝負となる。ゾロアークやメガゲンガーに対してもそれなりに勝ち目のある「せんぷうきゃく」持ちのワカシャモ等がいると幾分勝ち筋が高くなる。